こだわり住職のよもやま話

2010年3月22日

彼岸会開催される

2010年03月22日

彼岸会お説教.jpg

山寺は昨日(3/21・春分の日)彼岸会でした。前日は午後からまとまった雨だったので心配しましたが、当日は朝から晴れてくれました。境内のソメイヨシノは、よく見るとつぼみが一段と膨らみ一部開花も始まっています。「今日から一斉に咲くのかも?」と期待しましたが、どっこい日中は北西の風が強くなりとても肌寒いのです。本堂ではホットカーペットとストーブの出番です。結局、本格開花はちょっと足踏み状態の一日となりました。本日(22日)は朝から見事な快晴です。風も無くて実に穏やかです。これなら桜も元気が出て一挙に開いてくれるかも知れません。

さて彼岸会は平安初期に始まったといわれる仏事で、今、生かされていることを喜び、ご先祖や全てのものに感謝する行事です。この時期になると全国の寺院では盛んに彼岸法要が催されます。此岸(しがん)とよばれるこの世から彼の岸(彼岸:ひがん)である極楽浄土に想いをはせる法要であり、お浄土におられる阿弥陀仏やご先祖そして亡くなられた大切な人に対して想いをはせることにもつながる行事です。

山寺の彼岸会は例によって木魚を叩きながら読む普通の(?)お経と時間帯で使い分ける歌みたいなお経(礼賛偈)です。今回は午後からの法要なので「日没礼賛偈」を唄わせて頂きました。タイトルの通り日が沈む前に読誦するお経です。夕日が真西に沈んで行くこの時期ですから、なおさら日没礼賛偈は意義深く感じられます。永代供養墓と生類供養塔の彼岸供養も併せて行いました。勤行の後は本山派遣の説教師による法話が行われます。今回の説教師は北九州市小倉南区葛原元町・称名院の神田憲孝師です。聞けばまだ32才だそうです。若いですね。うらやましい。見るからにオバサマうけしそうな(?)お坊さんであります。どこのお寺も似たようなものでしょうが、山寺光明寺の法要も参加されている面々はご婦人ばかりです。婦人会の集会みたいです。それで、今回のように説教師が若くて、ちょいと良い男だったりすると、大変喜んでいただけるのであります。「いやー若くていいねー、話も解りやすくてよかったー、実によかったー」と皆さん絶賛です。私のお経なんてどうでも良いのであります。少々ひがんでしまいます。次の行事は4月29日の大日祭です。それまでしばらく山寺は静かになります。

大イチョウの影.jpg

さて話は変わりますが、山寺は彼岸の頃に良いお天気に恵まれると、興味深い自然現象を観察することが出来ます。それは太陽の光と影が織りなす少々ドラマチックな一日の終わりです。日没が近づくと、ご本尊に向かって大銀杏の影が見事に伸びて行き、そのまま夕暮れが訪れるのです。昨日も目にすることが出来ました。この件の詳細については、当サイト内にある「光明寺の大銀杏」のコーナーにも記載しております。

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