こだわり住職のよもやま話

2011年4月9日

日頃の行いが良いのか悪いのか

2011年04月09日

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発端はこの春から京都で暮らすことになった息子のアパートへ、山口から車で荷物を運び込んだ夜のことでした。先月28日の午前1時31分、私は携帯のコール音で飛び起きることになりました。ディスプレイに表示された発信者名は責任総代の安部哲男さんです。時間が時間ですから察しはつきました。たぶんお葬式です。案の定たった今お父様が亡くなられたので病院から連絡しているとのことでした。さて困りました。今から直ちに山口まで帰るのはもう無理です。本日はすでにくたくたですから、とりあえず朝まで眠らないと運転などとても出来ません。しかも、車で引き返すとなると7時間近く考えないといけないので、朝出発しても枕経は結局夕方になります。それで少々考えた後にひらめいたのは「朝一の新幹線しかないな」でした。ネットでさっそく時刻表を検索すると、新大阪発の一番列車、6時発の「みずほ」と広島から「こだま」を使えば、なんと8時26分に厚狭駅に到着できます。妻に迎えに来てもらい、枕経の支度を調えて9時半頃には安部家に到着出来ました。

つくづく新幹線はありがたいです。ただし車は本山の駐車場に放置したままです。息子の住まいの準備も中途半端のままで放り出しています。それで葬儀が終わった翌31日に、私は再び朝一番の新幹線で京都へ向かいました。到着後本山に停めたままの車をとりに行き(これがすこぶるめんどうです)息子の生活道具を調達するためにホームセンターへ向かいました。すると再び事件です。

それはまもなく目的の店舗へ到着というタイミングでした。携帯が鳴りました。発信者は檀家さんです。法事の予約かなと思いつつ電話を取ると、あろうことか、またお葬式です。午前10時31分でした。さすがに驚きました。ふたたび新幹線で引き返すしかありません。そのお葬式を4月2日に無事済ませてほっとしたのもつかの間、5日には再び上洛しました。サラリーマン時代に大変お世話になった加藤取締役のお宅(名古屋市内)へ5日に伺う予定が入っていました。それと毎年恒例の同行人会が今年は7日の午後になっていました。この2件と中途半端になっている息子のアパートの件を一挙に片づけるために、5日の朝一番でまず名古屋へ行きました。加藤さんと奥様のお二人に生前戒名の授与式を行い、名古屋市内の立派な料亭で昼食を頂いた後に息子のアパートへ戻りました。6日は終日ホームセンター等で息子の生活に必要なものを調達し、翌7日は毎年恒例となった同行人会行事として、本山でのおつとめに一同で参加した後、河原町の飲食店で深夜まで話し込みました。そして8日早朝には本山の駐車場へ長らく放置したままだった車をとりに行き、雨模様の中をけっこうなペースで山口まで高速で帰りました。その日は午後3時から組寺の集会があるので急いで帰らなければならなかったのです。

こんな調子でここ最近は実に過密な日々を送りました。思うに、これって田舎の坊さんがすることじゃないような気がします。いつから我が山寺はこんなに忙しい寺になったんでしょう?日頃の行いが悪いからでしょうか?いやいや日頃の行いが良いから貴重な経験をさせて頂けたのだと思うべきでしょうね。今月は20日~22日にも本山御忌会の団体参拝で上洛することになります。今春の私はまるで出張づくしの営業マンみたいです。

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本日はひさしぶりに山寺に出勤です。この2~3日で境内の桜が一挙に開花していました。光明寺のしだれ桜もすでに7~8分咲きです。今年は寒かったので開花が昨年より一週間遅くなりましたが、今日以降しばらく雨が降らないでくれたら長く楽しめてありがたいのですが。さてどうなるでしょうか。

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