こだわり住職のよもやま話

ついに梅雨明けです

2011年07月11日

梅雨明けの青空.jpg

7月9日、福岡管区気象台が「九州北部地方(山口県を含む)は梅雨明けしたとみられます」と発表しました。昨年の梅雨明けは17日でしたから、今年はずいぶん早かったですね。これでもう豪雨の不安からは解放されます。あーよかった。一安心です。しかし梅雨が明けたら明けたで、暑いから大変です。昨日私は汗まみれで実に長い一日をすごしました。朝からカンカン照りの中、あろう事か、お葬式のかけもちをしました。こんなこと初めてです。新仏はどちらも7日にお亡くなりになられました。通常なら翌8日に通夜、翌々日の9日に葬儀となります。それで、どちからかを一日遅らせて頂いて重複を避けたいところですが、あいにく7月9日は友引です。それでいずれも9日に本通夜式を行い葬儀は10日に行うしかありません。結局、枕経から始まる一連の法務は全てかけもちで対応することになりました。

山寺の葬式は、ある意味とても丁寧(?)に執り行いますから、僧侶(私)の拘束時間は長くなります。出棺後に火葬場へ同行するのは当たり前ですし、収骨にお付き合いすることも多くなります。故人がお骨になってご自宅へ帰られたら、まず仏壇の前で、きっちりおつとめを行います。その後さらに初七日法要を行って一連の法務がようやく終了となるのです。そういう訳ですから、本来同じ日に二件の葬儀は無理です。そうなんですが、今回はやらざるを得なかった。さすがに、火葬後のおつとめに関しては、先に葬儀を行った家には、後から行う葬儀の一連の法務が全部終わるまで待って頂くしかありませんでした。昨日はとても蒸し暑い一日でしたから、読経中も汗が吹き出します。法衣はたちまちぐちゃぐちゃです。かっこわるいので、あまりしたくないのですが、お経をよみながら流れる汗をタオルで何度も拭うことになりました。本当に疲れる一日でした。

ところで、先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口は、暦の中でも有名な暦注の一つで六曜といわれます。この六曜ってやつは、本来仏教とは関係ありません。陰陽道を由来とするものです。明治の代になり、太陽暦の暦が使われるようになった際に、カレンダー屋さん(暦の出版業者)が記載しはじめた事で、すっかり定着したものです。そして、その六曜の一つに、なぜか「仏滅」なんてのがあったりして、まるで仏教由来の縁起かつぎの様になってしまったのですね。私も、お坊さんになるまでは「当然仏教由来なんだろう」と思っていました(笑い)だから、本当は友引の葬儀を避ける必要はないのでしょうが、そうは行かないのが我々「日本人」なのであります。おかげで(?)田舎の坊さんは大変な思いをしなければならないのです。ぼやいても仕方ないのですけどねー。

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