こだわり住職のよもやま話

2012年7月26日

にわかアクアリストです

2012年07月26日

娘の金魚.jpg

我が家には昨年の夏祭りで娘が持ち帰った一匹の金魚が生き延びています。わずか2~3センチ程度の小さな命でしたが、その年の夏を無事乗り切って今では10センチ位に達しています。娘に言わせると「この子は幸運だったの。私にもらわれなかったら今頃はこの世にいなかったかもね」だそうです。実際よく死ななかったものだと思います。鑑賞価値の高い高価な種類とは異なり、金魚すくい用の原種(ヒブナですね)だったので生命力が強かったのかもしれません。ずっと娘が自分の部屋で世話をしていたので、私は大して気にもかけていなかったのですが、過日娘の代わりにエサを与えると水面に浮上して指に吸い付くようなしぐさをするので、すっかり可愛くなってしまいました。そうなったらなったで、今度はこの小さな命のことが急に心配になって来ました。梅雨明けも間近で水槽の水温は30度位に達する頃でした。おもちゃみたいな小さな水槽ですから酸欠のリスクも高くなります。私の乏しい知識でも「これは命に関わるぞ」と予想できます。このままではマズイと考えた私は、一夜漬けで飼育方法の知識を仕込み、あわてて大きな水槽を買い走りました。メンテナンスグッズもあれこれ大人買いして、少しでも安全な環境にしてやろうと奮闘しました。

メダカが泳ぐスイレン鉢.jpg

結局それが私にとってアクアリストデビューのきっかけでした。自分用にも水槽を据えてメダカの飼育を始めたところ、幸いなことに間もなく産卵と孵化がうまく行き見事にはまりました。こうなっちゃうと根が凝り性ですからさらに手を広げたくなります。狭いアパートで水槽をこれ以上増やすわけにも行かないので、山寺の裏庭にスイレン鉢を並べてメダカを泳がせています。元々繁殖は容易なメダカですから、ホテイ草を浮かべておくとどんどん産卵します。近頃は山寺に出勤するとまずスイレン鉢のホテイ草をチェックするのが日課です。ホテイ草の根に生み付けられた卵を発見したら稚魚用の別水槽へ移して孵化を待ちます。こちらの水槽では現在ボウフラとメダカの稚魚がうじゃうじゃ泳いでいます。成長したら寺の池に放ってやることも出来るでしょう。だから安心して勝手気ままにやれる実に都合の良い環境です。

それにしてもメダカの泳ぐ姿をボーッと眺めている一時は心が和みます。少々内証的な性格の中年オヤジにはお似合いの趣味かもしれません。

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