こだわり住職のよもやま話

やさしい仏教講座(第9回)

2017年03月03日

般若心経

○大乗仏教の渡り方
大乗仏教では彼岸に渡るにはどうすればよいと教えたのでしょうか?大乗仏教の根本的な教えを説いた教典に「般若波羅蜜多心経」(般若心経)があります。「般若」とは智慧、「波羅蜜多」とは彼岸に渡るという意味です。つまり、「般若波羅蜜多心経」は「智慧で彼岸に渡る」方法を中心に説いた経典なのです。では、智慧で彼岸に渡るとはどういう方法なのでしょうか?実は「わざわざ彼岸に渡らなくてもよい」というのが答えです。彼岸に渡らなくても、此岸にいながら彼岸の智慧を身につければよいのだと教えています。これが「智慧で彼岸に渡る」といいうことです。上座部仏教のように出家して厳しい修行を積んで渡らなくても、在家の普通の人々でも実践できる方法を「般若波羅蜜多心経」は教えているのです。

 

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