宗祖法然上人の御祥忌日(ご命日)にちなんだ大切な行事、御忌会が無事終了しました。山寺は毎年1月20日に開催していますが、これは昔からのお約束です。法然上人は建暦2年の1月25日(旧暦)にお亡くなりになりました。この日を今の暦に置き換えると今年は2月24日になるのですが、この寺では太陽暦になった以降も好き好んで(?)1月20日(たいてい大寒)に開催して来ました。これが本山だと皆さんがお参りしやすいように4月下旬に開催しているのに、よりによって最も寒さが厳しいであろう日にです。もしかしたら厳しい行となる法要を開催することで、ご上人の恩徳に報いようと考えたのかもしれませんね。
それにしても先人達はすごいです。かつては火鉢くらいしか無かったわけで、坊さんもお参りの皆さんも震えながらの修行だったことでしょう。そんな行事をずーっと続けていたのですから。縁あって当事者になったのではありますが、あらためて感心してしまいます。
思えば建て替え前の旧本堂は寒風が吹き込む隙間だらけの建物でした。ストーブをいくら焚いても吐く息が白くなるような状態でしたから、ある意味、昔の寒行を追体験するような法要でした。しかし、ついに今年から暖房がちゃんと効く本堂での開催になりました。もう寒さに震えながら読経することもありません。皆さん口々に「暖かくてよかったーったわ」と喜んで下さった平成26年の御忌会でした。