こだわり住職のよもやま話

営業再開間近です

2013年07月05日

新本堂外陣

新本堂の工事もほぼ完了し、ここ最近の私は庫裏に押し込んでいた仏像や仏具を移動させる日々を過ごしています。旧本堂が解体される際は夏休みで帰省中の息子と二人で移動させましたが、いざ新しい本堂に戻すとなると今度は想像以上に大変な作業になりました。なんてったっていずれも長年のホコリや汚れで「めっちや汚い」のです。おまけに傷みも激しい。御本尊はとりあえずプロにお掃除(おみぬぐいと言うらしい)をして頂きましたが、その他もろもろは予算が無いので全て現状のままです。本尊以外の仏像や高祖(善導大師)宗祖(法然上人)のお人形さん(彩色木像)なども、とてもそのまま戻せるような状態ではありませんでした。ごちゃごちゃ沢山あるさまざまな仏具等も同様です。早い話し「きちんと掃除と修理をしてから戻さないとマズイよね」です。そういわけでこの作業にとても時間がかかりました。ホント大変でした。めんどくさいったらありしません。正直なところ「もう二度としたくないわー」です。(相変わらず不届きな坊さんであります)

それから、時間がかかった原因の一つに、可能な限り自分一人で移動させたほうが無難だという事情もありました。例えば総代に手伝ってもらう手もあったとは思いますが、万が一移動の際に破損させたら誰も責任とれません。安易に依頼するのは避けるべきでしょう。この手の仏具って異常なくらい高価なんです。

光明寺内陣

例えば山寺のインチキ前机(写真中央、金襴の布で隠れて正面からは解らないが予算が無いのでとりあえず家具屋に作ってもらった丈夫な台です)の両サイドに乗っかってるキンキラの常花(木製の彫刻に金箔が施してあるハスの花)ですが、当初新調することを目論んでいましたが、値段を見てびっくり仰天あっけなく断念しました。なんと100万円くらいしちゃうんです。現状のものは特別古いものではないのですが、残念ながらかなり傷んでいて壊れている箇所もあります。ハッキリ言って随分小汚かったです。不謹慎な発言ですが、これがそんなにするなんて普通は思わんでしょう。結局、少々壊れていようが金箔がはがれていようが、可能な限りの掃除と補修を自分で(お金かけられないから)やってまた据えるしかないのです。そんなあんばいでしたから時間がかかるのは当然でした。他人から見たらすでに本堂はほぼ完成しているし、内部もパッと見には「もう終わりでしょう?」って感じられる状態だと思います。ところがどっこい、まだ天上からは何んにもぶら下がってませんし(これがとても金がかかる)、まだまだ不都合な点も多々あるんです。こればっかりは当事者でないとわからん話しであります。

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