こだわり住職のよもやま話

まさに災害特需です

2010年08月24日

共同墓地の豪雨被災現場1.jpg

私は毎年お盆が終わると近くの温泉で膝の療養を行うのですが、今年は後回しになったままです。7月15日の豪雨災害により山寺周辺では崖崩れが多数発生しました。そして多くの墓地が大なり小なり被災し、お墓の改修や移転が必要になった家が少なくありません。それで、お盆のお参りに伺うと「お墓が被災したので後日読経に来て欲しい」という依頼が沢山入りました。その対応を盆明けから行う事になったので16日以降もけっこう忙しかった。

被災現場へ行ってみると墓石の一部が土砂で埋まっていたり、墓所の一部が崩れて危険な状態になっているお墓が沢山ありました。墓所全体が完全に破壊されてしまったケースもあります。写真は山寺の近所の共同墓地で発生した土石流です。見事に山が崩れ去っており、にわかには信じられない様な光景でした。不謹慎な発言ですが、現在地元の業者さんは「災害特需」で大忙しです。秋の台風シーズンまでに最低限の対策は施しておかないと、また災害が発生する恐れがあります。だからみんな焦っています。山寺もそのあたりの事情は同様で、被災した大日堂をいつもまでも放置しておけません。しかし撤去するにも相当な費用が必要ですから正直困り果てています。

共同墓地の豪雨災害現場2.jpg

さて、大日堂の背後が崩れて山寺は大変なことになりましたが、幸い霊場霊園に関してはまったく問題ありませんでした。あれほどの豪雨でもどうってこと無かったのですから、たぶん今後も大丈夫でしょう。今回の被災を機にお墓をこの霊園に移すことを考えられている檀家は結構あるようです。先日も2区画売約が成立しました。こちらもいわば「災害特需」です。今後はパタパタとお墓が建って行くのかもしれませんが、喜べないのが残念です。 

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