こだわり住職のよもやま話

開眼供養はお天気しだい

2010年06月23日

開眼供養用の仏具一式.jpg

大橋家の新しい累代墓が霊場霊園に完成しました。それまでのお墓は山の中腹にある共同墓地だったので、お墓参りはそりゃ大変でした。これからは車で横着け可能ですから、きっとお墓参りの頻度も上がることでしょう。よかったですね。新しいお墓が出来たのですから近日中には開眼供養を行うことになります。せっかく立派なお墓が建立されてもこれをきっちりやらないと意味がありませんからね。私は本山が発表している標準ルール(?)で法要を行いますが、これがけっこうくせ者なのであります。開眼法要では大日祭りの際にも行う「洒水」というお清めの儀式を行います。それでそのお道具一式と読経のための木魚やリンなどを並べるテーブルが必要になります。疏(しょ)あるいは表白とよぶ、神事の際に神主が読み上げる祝詞 (のりと)みたいな文書も読みますので事前に用意しなければなりません。それと忘れちゃならないのが朱色のローソクです。通常は白いローソクですが、お墓の建立や仏壇を更新した時などは、いわば仏事におけるお祝い事なので朱のローソクを使用します。仏壇の更新やお墓の建立は一生に一度あるかどうかの行事ですから、一般の方がこのローソクを目にすることはめったにないでしょう。仏壇の場合は心配ありませんが、墓石の建立となると法要は屋外となります。だから当日のお天気はとても気になります。お天気次第では延期しなければならない事だってあり得ます。開眼法要は年回忌法要などと比べると時間的には大したことないのですが、もろもろの道具を現場まで運ばないといけないので準備が大変です。ついつい簡略化したくなるものですが、施主にしてみれば一生に一度あるかどうかなのですから、やっぱり手抜きはしたくないものです。

さて、その開眼法要のための秘密兵器(?)として、専用の折りたたみテーブルを制作してみました。開眼法要を行う際にはいろんなお道具が必要なので、墓石の前にテーブルを設置してその上に並べることになります。しかし、墓石の前に設置出来るテーブルのスペースは限られます。それで木魚とリンを置くスペースを最小限にする工夫をしました。いつも屋外の開眼供養で使用している折りたたみテーブルにドリルで穴をあけ、小型の木魚とリンをポルトで固定してみました。これならころげ落ちる心配もありませんし場所もとりません。中央の洒水器もゆったりと置くことが出来て誠にめでたしめでたしであります。あとは当日雨が降らないことを祈るのみですね。

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