こだわり住職のよもやま話

仏様には本物のお線香を

2009年11月29日

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仏事で用いるお香は上等なものは白檀・沈香・伽羅等の香木を主原料にしています。元々お香はこれらの香木を削った小片を炭で燃やし、その清浄な香りを供えていました。薄くスライスし2~3センチ角位にカットした板香や、細かく刻んだ焼香用のお香等がそうです。一方原料を微細な粉末にして細い棒状に練り固めたのが線香です。線香が発明されてからは点火や管理が容易なので普段使いにはこちらが普通になりました。現在では香木以外の天然香料(檜やハーブ等)あるいは人工香料を用いて、さまざまな香りのお線香が市販されています。従ってお線香も現代においては必ずしも「お線香=佛さま」ではなくなりつつあります。香りそのものを純粋に楽しむ為に、好みのお線香を利用されることも大変良いことだと思います。ただし、お仏壇へお供えするお線香に関しては、伝統的な香木を原料としたお線香、いわば本物のお線香をおすすめします。くどいですが仏壇へ供える香は亡き人へさしあげるお食事です。だからこそ香木を主原料にした「本物のお線香」を使って行きたいものです。

前回に引き続き、お香について再び講釈をたれておりますが、実は私が本山で坊主修行をした際に、我が宗門のご法主様より直接ご教授頂いた内容を、私なりの表現で書かせて頂きました。私の心に強く刻まれた、いわば仏教徒の心得として書きました。ここに申し添えておきます。

 

 

 

 

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