日本仏教の主要宗派について

Ⅱ.奈良仏教(南都六宗)

奈良仏教は、国家の支配下に置かれた鎮護国家(国をしずめ五穀豊穣の現世利益を願う)の仏教であった。三論宗・成実宗・法相宗・倶舎宗・華厳宗・律宗の 六つで南都六宗と呼ぶ。当時の寺院は現在と違って特定の宗派に属することはなく、一つの寺院で種々の宗派僧が学んでいた。中国より持ち込まれた最先端の知識として、各宗の教理を研究する学問仏教であった。奈良仏教は国家の保護のもと、国家統治の手段として利用され国の支配下におかれた。その最高潮が聖武天皇の時代で、全国に官立の国分寺・国分尼寺が建立され、総国分寺として東大寺が君臨していた。僧侶は国家公務員として仏教の教義研究にあたった。その中心的存在が「南都六宗」であった。

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