こだわり住職のよもやま話

2014年

立春は過ぎましたけど

2014年02月07日

2月3日節分の日はぐずついたお天気でしたが、日中は随分温かくて、星祭・節分会を開催した山寺にとっては大変有りがたい一日でした。ところが翌日(立春)からは日本列島全体が震える寒さです。昨日の朝など山寺の周囲はすっかり雪化粧でした。3日以降も珍しく法務が立て込んでいたので、本日ようやく報告をかねた更新が出来ます。

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まずは星祭の様子ですが、メイン-イベントは大日如来のご宝前で厄除け札の祈祷となります。「厄除け札の祈祷」といえば、本来密教系寺院の専売特許みたいなものでありますが、山寺は浄土宗のお寺でありながら真言寺院としての歴史的な背景が長いこともあって、毎年節分の日には真言時代の御本尊であった大日如来さんの御前で厄除け札の祈祷法要を行います。我が宗派(西山浄土宗)でも、密教系のお経(陀羅尼)を読誦しますが、星祭を大々的に開催される宗派さんのように常日頃から本格的にやっているわけではないですから少々緊張します。それと、大日さんの前ですから我々にとっておなじみのお念仏「南無阿彌陀佛」では都合が悪くなります。しかし習慣になっていますからつい口に出そうになったりする。「南無阿・・・」あっ、まずいこっちや「のうまくさまんだ ぼだなん あびらうんけーん」(胎蔵界大日如来真言)なんてね。

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星祭の祈祷が済みますと、今度は現光明寺の御本尊である阿弥陀如来さんの前で節分会のおつとめとなります。その後は御忌でもやりました百万遍念珠くりを参拝者全員でやって、最後はみなさんお待ちかねの豆まきとなります。例によって、山寺の豆まきは名ばかりの豆まぎで、実態は菓子とお餅が主体の変則豆まきなんですが、皆さんたいへん喜んでくださいました。「来年はもっと餅を増やしとこう」って思った次第です。

今年の寒行(御忌会)

2014年01月21日

H26年御忌会百万遍数珠くり.jpg

宗祖法然上人の御祥忌日(ご命日)にちなんだ大切な行事、御忌会が無事終了しました。山寺は毎年1月20日に開催していますが、これは昔からのお約束です。法然上人は建暦2年の1月25日(旧暦)にお亡くなりになりました。この日を今の暦に置き換えると今年は2月24日になるのですが、この寺では太陽暦になった以降も好き好んで(?)1月20日(たいてい大寒)に開催して来ました。これが本山だと皆さんがお参りしやすいように4月下旬に開催しているのに、よりによって最も寒さが厳しいであろう日にです。もしかしたら厳しい行となる法要を開催することで、ご上人の恩徳に報いようと考えたのかもしれませんね。

それにしても先人達はすごいです。かつては火鉢くらいしか無かったわけで、坊さんもお参りの皆さんも震えながらの修行だったことでしょう。そんな行事をずーっと続けていたのですから。縁あって当事者になったのではありますが、あらためて感心してしまいます。

思えば建て替え前の旧本堂は寒風が吹き込む隙間だらけの建物でした。ストーブをいくら焚いても吐く息が白くなるような状態でしたから、ある意味、昔の寒行を追体験するような法要でした。しかし、ついに今年から暖房がちゃんと効く本堂での開催になりました。もう寒さに震えながら読経することもありません。皆さん口々に「暖かくてよかったーったわ」と喜んで下さった平成26年の御忌会でした。

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