こだわり住職のよもやま話

2010年9月9日

百日紅が孤軍奮闘です

2010年09月09日

百日紅.jpg

山寺は一昨日、昨日と台風9号の影響で雨が降りました。関東では集中豪雨となって大変なことになっていますが、こちらでは正に「慈雨」でした。ずっと日照り続きだったので人間にも植物にも実にありがたかった。本日は朝から再び強烈な日差しです。もう少し雨が欲しかったですね。今年の夏は各地で「観測史上最高だ」とか「何十年何百年ぶりの出来事だ」などと、雨量や気温の記録更新が連発です。下関地方気象台のホームページを開くと、山口県内全観測所で8月の平均気温が観測史上最高になったと報じていますが、「そうだろうなー」と軽く受け流せるのが、今夏の厳しさを物語ります。本当にめちゃくちゃ暑かったですからね。山寺では境内の植物が枯れそうになって困りました。元々西向きで乾燥が激しい場所です。ですから夏期の水やりは欠かせません。ホースをあっちこっちに伸ばして頑張ったのですが被害は免れませんでした。今後も毎年こんな状況になることが充分予想されます。こうなると植える植物をしっかり吟味しないといけないのでしょうね。

ところで今年のような過酷な環境でも平気な花木もありました。本堂の前にある百日紅(サルスベリ)がそうです。この時期山寺の境内で目を引く花といえはこれです。まさに孤軍奮闘状態で咲いています。字の通り長期間(百日間あまり)紅色の花が咲き続けます。それで「百日紅」と書くのだそうです。だから花は紅色が標準なのですが、今日では品種改良でしょうか下の写真のような白花品種も見られます。こちらの百日紅は2年前に檀家の岩﨑幸三さんから苗木を頂戴したものです。今年から本格的に咲くようになりました。山門前の休耕田に5本まとめて植えてあるので結構目を引きます。大木になればさらに見栄えがするでしょうから先が楽しみです。

白花百日紅.jpg

今シーズンになって気づいたのですが、私の実家には薄紫の花を付ける百日紅がありました。(かなり昔からあったようです)「灯台下暗し」とはまさにこのことですね。この苗木を育てて3色目を植えることが今後の宿題です。百日紅は乾燥に強く手間がかかりません。花の少ない時期に長期間咲き続けますから貴重です。山寺のように厳しい環境の場所には実に都合の良い花木です。なんといっても水やりが不要ですから助かります。「よーし、いろんな品種の百日紅を植えまくって百日紅寺でも目指すかー」なんちゃって。

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